北九州市八幡西区にて防災瓦に葺き替え工事!
2023.06.23 (Fri) 更新
九州地方では台風が頻繁に発生する時期となりました。
今回は防災瓦に葺き替える工事を施工事例を元に紹介します。
和型の陶器瓦の寿命は永く、お城やお屋敷など昔から多く使われています。
しかし、現代では風災害や地震が頻繁に発生するため、瓦の形状や施工方法にも変化が表れています。
従来の施工方法を簡単に説明すると、下地の野地板に平木を敷いて瓦桟を打ち、
瓦をかけて上部と軒先を釘で留め、棟部分は釜土と漆喰でのし瓦を積み、番線で縛り、
鬼瓦を取り付けるといった施工方法でした。
入母屋造りでは化粧棟が取り付けられていて、お屋敷造りの風格はありますが、かなりの重量が屋根にかけられていました。
大きな揺れの地震では高く積んだ大棟や化粧棟は倒れやすく、漆喰が割れて中の釜土が流れ出し崩れるといった被害が多く発生します。
のし瓦の段数を減らし棟を低くして、棟を専用の金具で固定し、化粧瓦は撤去するといった施工方法が多く用いられるようになりました。
野地板や平木は撤去し、針葉樹合板(コンパネ)を下地としてその上にアスファルトルーフィングを敷きます。
ここまで施工が終了すれば雨漏りは起こりません。
アスファルトルーフィングが張り終えるまでの施工日数を考慮し天候と照らし合わせて工程を組んでいきます。
瓦桟を打つ前に縦桟の木づりを打ちます。
木づりを打つことで瓦桟を浮かして雨水や通気をよくします。
以前は瓦桟のみの施工方法でしたので、雨水が流れにくく桟にゴミが溜まり雨漏りの原因にもなっていました。
現在では瓦は1枚1枚すべてステンレスビスで留める施工方法となっています。
防災瓦と呼ばれる、瓦と瓦がロックされズレにくい構造となっています。
棟を低く1段にすることで和型の瓦より平板の瓦が使用されるようになりました。
防災瓦は瓦同士がしっかりとロックされることにより、ズレたり外れたりしにくく、
さらに瓦が1枚1枚ステンレスビスで固定していますので暴風や地震にも強いといえるでしょう。