北九州市 雨漏りを防ぐ瓦葺き戻し工事Ⅱ
2023.06.02 (Fri) 更新
九州北部も平年より6日早く、去年より13日も早い梅雨入になったようです。
長雨等が続くと心配になるのが屋根の雨漏りですよね。
今回は、前回に引き続き雨漏りした「屋根の葺き戻し工事」の施工事例を元に、
修理方法をご紹介いたします。
上記写真、屋根裏からの雨漏り状況です。
瓦止め工事をしていないため、瓦がずれ、瓦を止めてある釘がルーフィングを破り、
その部分から雨漏りが起こったと思われます。
通常は瓦の隙間から侵入した雨水はルーフィングが破れていなければ、そのまま流れていくのですが、
破れている箇所から侵入して下地を腐食させていると考えられます。
又、瓦をかけてある瓦桟に長年のホコリやゴミがたまり、
ルーフィングの破れを塞いで雨漏りが止まっているケースや、断熱材で雨漏りに気づかないケースもあります。
おい部屋や通路の天井が黒ずんだり天井クロスが捲れたりした場合は天井裏の点検をお勧めします。
↑このように雨漏りしている部分の瓦をはがすとルーフィンが破れています。
経年劣化でルーフィングも破れやすい状態にもなっています。
部分的にルーフィングを剥がして腐食した野地板を交換いたします。
雨漏り箇所が特定できれば葺き戻し工事はスムーズにいくのですが、
瓦を剝ぎ取ってもわからない場合があります。
そのような場合は特定出来るまで大幅に瓦を剥ぎ取るしかありません。
下地補修工事が終わりましたら新しくルーフィングを敷き直します。
張り合わせ部分から雨水が浸入しないよう広めに張り、完全に雨漏りを止めるように工事します。
瓦桟を再度新設します。
現在では瓦桟に雨水がたまらないように木づりという縦桟を取り付けます。
葺き戻し工事の場合は周りの瓦との高さが変わってしまう為、
瓦桟を数ミリ浮かして桟に雨水が溜まらないようにします。
雨漏り箇所の下地工事を終えましたら瓦を戻していきます。
今回は全体的にズレていましたので、できる限りまっすぐにかけ直しも行いました。
かけ直してもすぐずれてしまわないようにコーキングで留め、ずれないように補強します。
昔の造りは棟と軒先しか留めていないため、年数が経過するにつれて瓦桟がたるみ、
瓦がずれやすくなっています。
今回も施工事例を元に雨漏り対策でもあります「屋根の葺き戻し工事」について、
紹介しました。